本当に出る怖い話。今夜あなたの元に・・・【✝恐怖の隔離病棟✝】
- 2016/08/18

★第1話、恐怖の隔離病棟
あなたは毒親の両親から精神科をすすめられ受診するとうつ病と診断されました。そして、とある田舎町にある療養施設に強制入院させられることになりました。
施設では4人の患者と同室することになりました。
最初の夜に1人が首を吊って自殺しました。どこにもなかったはずのロープを使って・・・
次の夜もまた1人が自殺しました。
その次の夜も・・・そのまた次の夜も・・・
そしてついに部屋にあなた1人になってしまいました。
おかしいと思いましたが、すぐに退院すると高額な違約金が発生するため退院はできません。
そして夜がやってきました。
深夜に廊下を歩く音で目が覚めました。足音はどんどん近づいてきます。
あなたは逃げ出そうとしましたが体が動きません。
その時あなたは思い出しました。寝る前に看護師に抗うつ剤だと言われて注射を打たれた事を。
あなたの体は麻痺して動きません。そしてすべてを悟りました。
あの看護師がみんなを自殺に見せかけて殺していたんだと、そして、しばらく後には自分も殺されるであろう事を。
そこは療養施設ではなく、邪魔になった人間の殺処分施設だったのです。
ドアが開きました。足音があなたの方へ近づいてきます。
体が麻痺して声を出す事も出来ません。真っ暗闇の中、あなたの体は持ち上げられ首にロープが巻かれるのを感じます。もう終わりです。
これまでの人生で楽しかった思い出ばかりが思い出されます。不思議と楽しかった事しか思い浮かびません。
なぜ、いがみ合ってばかりいたんだろう・・・。もっと人にやさしくすればよかった・・・。そんな後悔も、もう手遅れです。
そして体が空中に投げ出されると、直後に首が絞まるのを感じて意識を失いました。
・・・・・・
気が付くと、まばゆいばかりの光に包まれているのを感じました。
死後の世界?!
どこからともなく声が聞こえます。「終了です。」
・・・・・・
目を開けるとバーチャル・リアリティの機材の中に座っています。
それで思い出しました。「強制自殺体験バーチャル・リアリティ荒療治コース」に申し込んだことを。(笑)
第1話はすべて仮想現実での出来事だったのです。
★第2話、廃墟
「強制自殺体験バーチャル・リアリティ荒療治コース」について人に話すと「そんなものはない」と言われます。
おかしいと思って自分で調べても見当たりません。
電話もつながらないため入院していたはずの田舎町の療養施設に車を走らせました。
夕刻頃、そこに到着すると、そこは随分前に閉鎖され廃墟になっていました。
なんでも患者が相次いで自殺し閉鎖したとの噂です。その後も興味本位で肝試しに来た人が持ってないはずのロープで首吊り自殺したそうです。
ドアも壊れていたため恐る恐る中に入って行きました。
すると自分が泊まっていた病室があります。
一瞬、意識の中に直接人の声が聞こえました「早く逃げろ!」
気のせいだと思い、特に気にしませんでした。辺りはもう暗くなり始めていました。
周囲に泊まれるような所はなく、外には野生動物も出るので、その日はしかたなくそこに泊まることにしました。
・・・・・・
ベッドで寝ていると廊下を歩く音で目が覚めました。足音はどんどん近づいてきます。
あなたは逃げ出そうとしましたが体が動きません。あの時と同じだ!
しかし、今回は注射を打たれていません。
暗い中で目を凝らすと4人の人影が自分を押さえつけているのが見えました。
バタンと勢い良くドアが開きました。足音があなたの方へ近づいてきます。
あなたの体は持ち上げられ首にロープが巻かれるのを感じます。
「やめろ!まだ死にたくない!」
そう念じると、なぜか空中でそのままの姿勢で止まりました。
その時、頭の中に直接悪魔のような声が聞こえました「生きたいのか死にたいのかどっちなんだ?」
「生きたいに決まってるだろ!」そう応えるとまた声が聞こえました「はぁ?さっき死にたいって言ったよな?望みを叶えてやろう」
そんな無茶苦茶なと思った時にはすでに落下しており、直後に首が絞まるのを感じて意識を失いました。
・・・・・・
気が付くと、まばゆいばかりの光に包まれているのを感じました。
死後の世界?!
いや、違う。朝だ。
夢だったのか?!
上を見ると切れたロープがぶら下がっていました。
その時、どこからともなく声が聞こえます。「終了です。」
目を開けるとバーチャル・リアリティの機材の中に座っています。
それで思い出しました。「強制自殺体験バーチャル・リアリティ荒療治コース レベル2」に申し込んだことを。
第2話もすべて仮想現実での出来事だったのです。
「全部、仮想現実の話じゃないか」と思ったかもしれません。正解です。
しかし、この文章を読んでいるあなた自身が現在、仮想現実にいるということをあなたはまだ知るよしもありません。
自分が現在、仮想現実にいるかどうかを判別する方法が2つあります。
1つ目は死ぬ事です。こちらは現実だった場合に本当に死ぬのでおすすめできません。
2つ目は鏡と鏡を向かい合わせて置くことです。
仮想現実では無限の処理ができないため鏡の中を正確に描画できません。
こちらは現実だった場合に異次元空間とつながってしまい鏡の中に見てはいけないものが見えてしまう可能性があるので夜などには実行しないでください。
★第3話、終焉

あなたは現実と仮想現実の区別がつかなくなってしまったため、真相を突き止めるため「強制自殺体験バーチャル・リアリティ荒療治コース レベル3」に申し込みました。
今度はどんな死に方をするのでしょうか。
施設に到着し手続きをすませて自分の順番を待ちます。
前の人の悲鳴が聞こえます。
自分の順番が来ました。バーチャル・リアリティの機材の中に乗り込みます。
しばらくすると眠くなって意識を失います。
・・・・・・
気が付くと画面の前でこの文章を読んでいました。
あなたは今この文章を読んでいます。
そう、画面の前にいるあなたが主人公です。
今夜あなたの元に奴らがやってきます。
ほら、もうあなたの後ろに!

★番外編、「まあだだよ」
ある日、たかし君は友達とかくれんぼをしていました。
たかし君は押し入れに隠れました。とても居心地がいいので眠ってしまいました。
目が覚めて出ようとすると押し入れの扉が開きません。大声を出しても誰も来ません。
たかし君は時空の狭間に閉じ込められてしまったのです。
たかし君はいまでも真っ暗な狭い空間で誰かが探しに来るのを待っているといいます。
・・・・・・
ある学生の話です。
その学生はとにかく安いアパートを探していました。
そして安い物件を見つけました。他の部屋は2万円代なのにその部屋だけ1万円代だったのです。
そしてその部屋への入居を決めました。不動産屋によるとその部屋ではとくに事件などはなかったとのことです。
そして最初の夜です。
押入れから「まあだだよ」と聞こえてくるのです。
となりの部屋で子供がかくれんぼをしているのかと思ったので特に気にしなかったそうです。
そして数日後のある日の事です。
また「まあだだよ」と聞こえてきたので、ふざけて「もういいかい?」と問いかけてみたのです。
すると「もういいよ」と返ってきます。
その声は確かに押し入れの中から聞こえて来ました。
そして恐る恐る押し入れを開けてみたのです。
するとそこには白骨化した子供の遺体が横たわっていました。
びっくりして外に飛び出し警察に通報しました。
警察が来て押し入れを開けますがそこには何もありません。
警察によると以前にも同じ事があったそうです。
・・・・・・
たかし君はいまどこにいるのでしょうか?
実はもうあなたの家の押し入れに来ています。
「そんな馬鹿な」と思うかもしれません。
しかし、あなたがたかし君の事を考えることによって、あなたの元へ呼び寄せてしまうのです。
ですから押し入れの中に人の気配を感じたり、物音がしたり、「まあだだよ」と聞こえてきても絶対に押し入れを開けないでください。
そして絶対に「もういいかい?」と問いかけないでください。
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